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第3回MIDI検定2級ライセンス保持者の座談会
今日お集まりの皆さんは2級実技試験まで通 貨されたわけですが、現在まで受験者総数10000名、3級合格者7000名のうち2級合格者は212名(総受験者の約2%)とMIDI検定合格者のエリート、皆さんは実社会でも通 用する実力をお持ちであることは十分言えると思います。それでは始めにご自分の紹介を兼ねて活動状況をお話下さい。
中田 4級指導者の名簿はmidilicense.comに掲載し、4級の受講場所を告知しています。これから反応があることを期待したいですね。
中田 今後の抱負やAMEIに対するご希望がありましたらお聞かせください。 水野 一番の夢は大学に合格することです。今年から東京芸術大学に音楽環境創造科というDTMや音響デザイナーといった現代の音楽を学べる科ができましたので、そこを目指して頑張っています。
西山 私は音楽制作会社というわけではないのですが、コンシューマゲームソフトの開発と、DTP、DTM、それと一般 の音楽制作業務を合わせたものをやろうとしています。岐阜でも有名なソフトピアジャパンの中にインキュベーションルームというのがあり、そこに入ったことで活発な活動が可能になりましたが、展開の方法は岐阜では結構難しいものがあります。例えば音楽教室に来てくれた人から、MIDI検定を取ったらどうなるんですかと聞かれました。現時点で私は検定を取ったからどうにでもなるものではないです、と言ったら、それじゃあ取るのはやめようと言われてしまって、やはり検定を取りたい人にはその後どうなるかが重要だと思いますので、今後MIDI検定を取ることによって、何が有利になるのかがはっきりしてくると良いと思います。 中田 大阪は良く分からないのですけれど、東京では着メロや通 信カラオケの打ち込みの為の人材需要がとても多く、2級合格者の学生の人達(自宅アルバイトを含め)への引き合いが結構あります。大阪はどうなんでしょうか。 米谷 大阪も需要はありますよ。地場の会社でもやっている所は多いですし、東京がほとんど飽和状態なので、東京の方から仕事が流れてくるケースもあります。ですから大阪でもMIDIデータの制作者は需要が多く間に合いません。私の会社でも絶対的に不足している状況です。 山根 私は音響関連の仕事をしていますが、学生時代に専門の勉強をしていたわけではなく、単純に音楽が好きな理由で今の仕事を希望しました。周りの人達は音関係の学問を勉強をして来た人が多いですが、意外とMIDIを知っている人が少なくて、逆にMIDIに関することは自分に聞いてくれとアピールしています。 高桑 正直、皆さんのビジョンがすごくて圧倒されてしまいました。私も音楽を販売する側なので、制作する仕事をしたいと思ってCM制作会社や着メロの会社を受けてみたのですが、まだまだMIDI検定の認知度がなくて逆に質問される状況でした。もっと認知されるようになれば、私もそういう仕事がやりやすくなるかなとも思いました。それにもっと検定合格者が競い合えるような場があれば、交流ができるのではないかと思います。 米谷 東京や大阪に住んでいないとダメなことは決してありませんから、金沢からでも、自分で制作したデータをいろいろな会社にメールで履歴書と一緒に送り付けると多分リアクションがあると思いますよ。東京は着メロの制作者が飽和しているのではないかと思います。 國友 現実的な問題として3級は実務のレベルとしてはまだ入門や入り口で、用語を理解している程度の認識であるから、雇う側からみると判断材料とはならないでしょう。けれども2級の実務をパスしていれば、かなりの実力としてアピールがあるはずです。企業側がMIDI検定を知っていれば、2級を持っていることはどれだけすごいのかを認知してもらい、スムーズな雇用につながっていくと思います。今はまだ認知度が低いという点が現実的なところであるでしょう。 あと、2級保持者がまだ200名程と少ないということも認知度が上がらない理由なのでしょう。でもそのうち半分位 は音楽の仕事をやっています。もしそういう仕事をしていない人でも、その位 の実力はあるのです。。2級がどういうものかを企業側や制作者側に認知してもらうことがこれから大事になります。 中田 東京の座談会では、仕事は友達同士から回ってくるとも言っていました。終わった後に名刺交換していましたよ。AMEIとしてはできるだけPRしていく考えですので、midilicense.comをはじめ、こうした会を通 じて横のつながりができるようなチャンスを作っていけば、もっと世界が広がっていくものと思っています。現在2級保持者はわずか212名ですから、相当のレベルの方達であるに違いありません。 加藤 抱負や夢については、今は教えることの方が楽しくなってきまして、大学もアンミュージックスクールも共に自分一人で立ち上げた授業ですので、今は楽しくて仕方ないのです。私自身の教える、分かってもらう能力、ノウハウを研鑽していきたいと。具体的には、全くの初心者を育てて2級を合格させること。既に2級1次まで合格しました。でも実技で落ちてしまったので、次にまた挑戦します。最終的にはMAまで一人でこなせる人材を育てることが私の夢です。 とにかくコンピュータを使用したMIDI入力の技術と知識はミュージシャンは絶対に持っていなくてはダメだと。今どきバンドでは曲ラインを考えたからおまえが作れとスタンダードMIDIファイルにしてメールで送るのは当たり前だと。だからアンのスクールでもそういう方針でミュージシャンは絶対できないとダメだと。それで選択必須にして、どんなコースでも受けられるようにしました。音楽学校ですから全員、理論は勉強していますが、コンピュータを触ったこともなければMIDIの言葉も知らない人がほとんど。でも半年後には整然としたセットアップデータを持ったスタンダードMIDIファイルを作らせるんですよ。そこまで持っていきます。 次の半年でGM2、GMLite、PCMの原理、デジタルオーディオの編集、ミキサーの概念、エフェクトの概念や原理と使用法を学び、1年を終えます。GM2のエフェクトパラメーターのエクスクルーシブデータは全部自分で書けるようにします。GM2で認定されたコントロールチェンジは全て入力できるようにします。2年目になってMIDI検定2級公式ガイドブックの特に読んだだけでは分からないところ、例えばサンプルダンプ、MIDIタイムコード、MIDIマシンコントロールなど、実演させてデータを見せることで心の底から分かってくれるのです。それはもう楽しいですよ(笑)。 2年目後半はシンセサイズをやります。私は普通 の楽器の模倣ではなくてシンセサイズでこそできる音楽をやってきたので、そのノウハウを伝授します。それで西山さんが言われたMIDI検定を取ってどうなんのやという話は学校説明会でもよく聞かれるので、想定問答集を作りました。 私はとにかくプロのシンセサイザープログラマーは何ができるのか?という話をします。ちょっと悪口になるかもしれませんが、ループシーケンサーのソフトがいろいろありますよね。オーディオの切り貼りをしただけで音楽を作った気になっている人が多いけれども、それはアマチュアの遊びでしかないから、ギタリストで言うなら譜面 は読めない、理論を知らない、コードも十分でない。だからプロのプログラマーはまずミュージシャンであること、MIDIデータ入力のエキスパートであること、メッセージに関して専門的知識を持っていて使いこなせること、デジタルオーディオを扱う技術と専門知識が必要、当然アナログ機器も使えないといけない。またミキシングエンジニアとしての能力、映像機器と音響機器の双方の連携ができないといけない、コンピュータと周辺機器も扱えて当たり前、あと放送用の素材を作るための基礎知識、例えばラジオで20秒のCMを作ってくれと言われたらそれは19・5秒のことだとか、じゃあこれだけ沢山言ったけれども最低でどれだけ持っていたら良いのかとなったら、ようするに2級に合格できる人ですよ、と言います。 2級合格者は200人強しかいない、それだけ難易度が高く、AMEIによって高い技術と知識を持っていることが公式に証明されている資格であることを説明します。プロとして認められるんだなあと納得してくれます。まあこちらもかなり元気のある時でないと説得しきれないことがありますが(笑)。 それで、アマチュアから勉強してMIDI検定に合格したら、すぐプロになれるのかと聞かれたら、例えば医学生だったら国家試験に受かって、その後インターンの研修を経て医者になるわけですね。だからアマチュアから勉強してMIDI2級を取った人はさらに腕を磨いてプロになっていくだろうと、いわゆるインターンの時期が本人を育てていく時間になる。最低限の知識と技術はインターンに必要だと。2級合格者はそれを身に付けているじゃないか。加藤さんはどんな仕事ができますかと聞かれたら、だらだら言うよりも、2級を持っていますから何でもできます、もうこの一言でOKですよ(笑) 近藤 私は長いこといくつかの学校で電子音楽を学んでみて思ったのが、専門学校は専門性に長けるので、本当にやりたいことをやりたいだけできて目標達成がすごくされやすいのです。対して、資格を取って社会に出る時は有利ですよという大学だと専門的なことと、理論的なことを詰め込まれてしまうのです。音楽の専門知識をせっかく持っているのだから、自分の手でオーケストラとか作れるようになったら素晴らしいじゃないと思うんですけど、なかなか一人ではできません良いものを見て聴いて、というのが大切だなあと。 こういうものに興味を持ったのが、ヤマハやローランドのデモンストレーションで昔、芸術性の高いリスニングデータがありましたよね、横で音源が鳴っていて、テンポが変わるじゃない。一人でオーケストラをバックに紹介していて、私もやらねばと単なる見てくれから憧れちゃいました。それで今アルバイトで接客業をしている中で、やはり一番多いお客様は底辺層の方々です。いろんなハード、ソフトがあって個々の選択肢が幅広いため、お客様を少しでも長く売場に留めておけるように、これを使えばこんなことが楽しめるというのをできれば自分で教室を開いて見せて上げたい。売場にあるものを全部つなげて接客して差し上げたいのですが、現実は無理なんですね。見ただけでこう使うんだというPOPも存在しませんし、初心者の人が見たら何が何だか分からないものが多いと思います。 それで私が出して欲しいとお願いしたいものがあるんです。昔、ヤマハから出ていたビジュアルアレンジャーという、音のスタイルを貼り付けて1曲仕上げるソフトがありました。今後パソコンが学校にもっと導入されるわけですし、売場に親子連れが来てどういうソフトを使ったら良いか聞かれると、実際はすごく難しいものばかりなので、願わくば教育現場にも相応しく、楽にコード進行やパターンができ、自分の声を入れて、かつCDに焼けるというソフトが出てきて欲しいですね。 また、大人の方々からの要望を聞いていると、音楽を楽しむソフトを教えてくれる教室がないとよく言われます。私は4級の講座を販売店向けにやりましたが、頭に定着しやすいように4級のガイドブックにはもっとビジュアル的なものが沢山出ているといい。どれを買えばこんなことができる、このカテゴリーの製品はこれですよ、みたいなことが分かると嬉しいです。ガイドブックを改訂する時に、いろんな機材を載せるチャンスがあればぜひお願いしたいです。 あと4級講座を開設してみて感じたことがあります。一人で300分の認定セミナーを2日間やって、もう死にそうでした!。横のつながりできれば、得意な分野を分担することも可能だろうし、機材をメーカーさんに協力して頂いたり、会場の問題など様々な点で環境が整いやすいと思います。一人の先生が1冊の教科書を丸々完璧に覚えて300分間も集中するのは、聞く方も辛いでしょうけどこちらも大変。まあすごく楽しいことだし、1日で取れると、ライセンスカードがすごく喜びにつながるのは分かりますが、使いこなせるように何日かに分割できるといいですね。
近藤 横のつながりができれば、今度講座を開くので半分手伝って頂けませんかというお話もできるし、ノウハウの交換もプラスになります。私も母校であるアイデックミュージックアカデミーの先生方の講義方法を目で見て、教え方はもちろん時間配分や教材の使い方をずっと見てきました。やはり現実の教え方では、例えばサンプルダンプは実際に見せた方が良いとか、ここは理論だからとりあえず覚えて!とか、とても参考になりました。ガイドブックにはビジュアル的な要素のほか、試してみて分かりやすいティップスが載るとより見やすくなると思います。 将来的な抱負としては、学校にDTMなどを売り込んでいく際に、2級の資格を持っていることでお話がしやすくなりますし、聞いて頂きやすくなると思いますが、各学校の先生自身がパソコン音楽=MIDIという、MIDIがパソコンを使った音楽につながっているということを訴求しなければなりません。4級の本が「MIDI検定4級対応」と書いてあったので、DTM=MIDIみたいな感じで入ってくる人が4級の場合はすごく多いと思います。3級と2級もすごく違いますねと聞かれると、どちらもより内容が付加されて、より楽しいことができるための道具みたいな形で、難しいではなく、楽しいことをするための必須の資格というところをもっとアピールしています。全部の規格をきっちり伝える能力は、ある時期にセミナーをしてもらいたいです。使い回しの方法とか、就職活動も大事ですけど、パソコン音楽を普及していかないとこうした製品や規格は広がっていかないじゃないですか。広げるためにMIDI検定4級認定講師少し増やしていって欲しい。私は幼稚園などで相談を受けたらすぐ行けるようなフリーランサー的な仕事をしたいのです。呼ばれれば何処にでも行って演奏ができる、音楽が楽しい、MIDIは楽しい、将来的には家電製品のこんな所にも使われるでしょう、パソコンと携帯電話を一緒にして、受験者の人達にダウンロードしたものが電話で鳴る、楽器で鳴る。この中にはシンセサイザーが入っているんですよ、というお話をしたら、ああダウンロードって、データをダウンロードするからMIDIは音じゃなくてデータなんだというのが理解できるようになるはずなのです。 だから見せ方をもうちょっと柔らかく、そして触れば奥が深くて楽しいというのは、はまった人には1年半ずっと毎週来ていろいろ聴いている人を見るとすごく楽しんでいるのが分かります。ビデオ映像に自分の曲を付けたいという人には、夏休みに1週間、場所を借りて講座ができれば面 白いと思いますね。 それからMIDIライセンスを自分で持っていて思ったのは、何年か前のMIDI WORLDでライセンスカードを持っていれば無料だったのが嬉しかったです。入場無料が無理ならば、会場の中の講座をライセンサーは無料で受けられるだけでもいい。最新のMIDI事情などを見せてもらえたらすごくプラスになります。 大浜 特典は最初から考えていました。MIDIフェアや楽器フェアがあったらVIPルームを設けて、そこに招待しようとか、でも予算の問題で実現しませんでしたね。あとガイドブックの話で、講師の養成講座は始めています。指導要項やポイントを、講師になろうとしている方にできるだけご説明するようにしています。4級ガイドの内容について、最初から写 真やイラストを増やして構成する考えは確かにありました。でもソフトはどんどん変わっていき、掲載している中で既になくなっているソフトもあります。ある程度長い期間を使おうと思った時に、普遍的なものでないと載せられないというのがありました。それ以外にこういう面 白いソフトがありますよ、買うんだったらこういうのがお薦めというのは講師のキャラクターだし、それがその学校の特徴や持ち味になっていくと思います。それぞれの先生で工夫して楽しくやってもらうことも大事です。 國友 私は4級講座を50分を8回くらい、少し余計にやっています。教える対象が違うと同じカリキュラムでも教え方が全然違ってしまいます。 映像専攻の学生に1秒間に44100回もサンプリングするという話をすると、ゲッと言われます。なぜかと言うと映像は1秒間に30コマや24コマでいいわけだから。1秒間に44100回もデータをとらなければいけないなんて、だからデータ量 を食うんだよ、という話の仕方をしないといけなくなってくる。演奏の学生にはこういう話はしませんね。やっぱり講師の先生もキャラクターで、僕はあの先生に教わったからこうなっちゃったでもいいと思いますよ。ようするに共通 のスキルとしてMIDIに対するベーシックなものを持って、それをもとにその人のオリジナリティを出した音楽観を持っていかないと音楽ばかりはどうしても創造物なので、いくらMIDIが決まっていても作るものは創造物ですよね。だから今の教え方にあまりこだわらなくても良いと思います。 中田 実はMIDI規格が誕生してこの10月に20年経ちました。来年はMIDI誕生20周年として様々なイベントを計画しており、MIDIライセンス保持者を対象にした企画もいろいろ考えています。一つはmidilicense.com(ホームぺ-ジ)に新製品情報を流したり、皆さんの作品をアップしようと考えています。来年10月に2003楽器フェアが横浜で開催されますので、そこでもイベントを計画したいと思っています。 それでは次にAMEIに対する要望やMIDI検定試験そのものに対する意見をお聞かせください。例えば試験会場の機材についてとか、1級を設けたらどうかなどいかがでしょう。 高桑 実技試験で穴埋めに関してはよく分かるのですが、間違っている部分を直すのは相当難しかったですね。 米谷 おそらく初めてあのデータを見せられて、間違いを探せと言われても無理だと思いますよ。事前に完成データというか、きちんとしたデータが配付されていて、長い時間をかけてしっかりと吟味できるところがポイントだと思いますね。それをきちんとやっているかどうかが、合格するかしないかの一番大きな分かれ目でしょう。多分トラック構成を試験が始まってから確認しているようでは時間は絶対足りません。曲の構成なり、データの配置は頭に入れた状態で試験に臨まないことには時間は足らないでしょう。 國友 小節に入れていくのは逆に言うと簡単なんですね。空いている所を埋めるのは簡単ですが、間違いを探すのは難しいけれど、そこがどこまでできるかがポイントになると思います。 大浜 品質管理と同じことで、間違えたものを見つけられるかが、仕事としての見極めでしょうね。文章で売られている本の中に間違いがあったら、内容に関わらずおかしいわけです。それはやっぱり品質に関わること。責任を持てるかどうかがプロの信頼なので、そういう意味でもディレクターを目指すことも含めて監修ができるかは一つのポイントに置いています。もちろん入力ができることも含めた上での考えですが。 米谷 実際の仕事の中では、制作したMIDIデータが、一般 の人が購入して中身をつぶさに確認できるわけなので、間違いがボロボロあったらプロの商品としてまずい。間違いがあるかないか分からないデータの中から間違いを探さないといけないのがプロですから、、探すのはスキルとして必要だと思います。 高桑 そうすると受かった人は穴埋めがほとんど出来ているんですか。 國友 当然あれで受かった方は穴埋めはもう完璧ですよ。ちょっとしくじってしまって、ペダルのオフがなかったり、ピッチベンドがなんとかとか、そういう人はいたかもしれないけれど、ほとんどの人は穴埋めは完璧ですよ。あと最初の頃はファイルが作れない人がいましたね。最後にセーブするファイルとスタンダードMIDIファイルの両方を作るのですが、スタンダードMIDIファイルが最後の最後になって分からないと言う人がいました。でもそこでは減点になっても全体が0点になるわけではありませんし、その人は合格できました。あれを越えたらプロの仕事が出来るレベルであるという認識を2級の方が持って頂いて良いと思います。そういうレベルであの難易度なんだと認識するのが正当なのだと思います。 大浜 受験者は一生懸命にやっているから我々試験官もかなり好意的に見ています。スタンダードMIDIファイルで提出と言っても、それが入っていなかったら元のファイルを見るし、それもおかしかったらバックアップのファイルを見ます。全てを見た上で再チェックもしています。今日の出席者の名前をどうして知っているかというと、採点で全てファイルを見ていて名前を覚えているからなんですよ。 國友 採点の最後にはもう一度チェックをします。同じ人だと分からないので何人かで何度もチェックします。回答を一問採点するために30分から40分位 の時間をかけています。 山根 私が実技試験で一番注意したのは、いつも自分が使っている環境にいかに近付けるかという点でした。試験はXGworks で受けまして、これだと割りと簡単に自分の設定にしやすいのですが、自分では今はLogic を使っており、Logic だと試験の際は基本的に自分が使っている環境にすることが不可能に近いので、試験の時は初期設定ファイルをコピーできるようにしたら良いと思いました。 國友 確かにそれができれば一番良いのですが、初期設定ファイルを入れることを認めてしまうと、隠れていろんな行為ができることになってしまうのです。つまり試験に使うパソコンに外部からデータが入ってしまうため、不正に対するセキュリティーが持ちきれません。 加藤 私はCubase VST を使っていますが、メーカーから最適化のシステムでやっているわけですよね。教え子から試験の報告を受けると、どうも完全な最適化がなされていなかったのではないかとも思えたのです。私はフリーズの仕方などあらゆるトラブルの起こり方を検証して、その上で行っています。現場だとメーカーも知らないようなシステムの不具合が起こり得ますよね。誰かアドバイザーがいたら、もっときっちりするのではないでしょうか、ぜひアドバイザーのような協力者を配置して欲しいです。 大浜 合格者の方達がこれから試験運営に関わって頂ければ良いと思います。ぜひお願いしたいです。 加藤 ガイドブックでこんなのはどうかな、というのを今日持参しましたので見て下さい。生徒から特に分かりにくいと言われたものがあります。まず2級ガイドブックでMIDIタイムコードの記述について、非常に合理的な書き方だと思いますが、頭の良い人が頭の良い人向けに書かれているなあと感じました。 國友 加藤さんのようにこうやって実践しているのを見ると逆に私は安心してしまいます。2級はMIDI規格1・0と照らしあわせながらハード、ソフトの規格をかなりチェックしましたが、2級では概論としてどこまで把握してもらいたいかというのが狙いにあります。100%解かってもらうのでなく、こういうことがあるということを認識して欲しくてガイドブックに載せた部分が多々あって、2級の筆記試験はそんなに難しくないのです。 加藤 かなり夢物語ではありますが、GMの規格は音源方式を問いませんよね。もっと進めて音源方式まで含めた規格が仮にできたら。それこそPCMから、FMから、フィジカルモデリングからひっくるめてすごい音源方式を作って、制御方式のスタンダードが実現したら、まず自分で音色を作って、それから楽曲を作ることをしていくのではないかと考えます。今はかなりのCPUパワーがありますから、近い将来そんなことは簡単にできるでしょうが、そうすれば今の画一的なテクノ風の道具みたいな認識も変わっていくのでは。もっと独創的で自由な音楽制作が見直されるのではないかと思います。もちろんハードがあっても良いと思いますが、これはソフト音源でやるべきではないかと。しかもオープンソースであれば理想的です。 西山 2級の実技試験の場所を増やして欲しいという要望があるのですが。 中田 実は大変なエネルギーとコストがかかりまして、1会場で50人以上は受けて頂けるような場所でないと難しい現状があります。機材の確保、試験官の配置などなどとても大変なんです。現在は東京、大阪のみで実施していますが、名古屋を次回のために検討しています。 國友 名古屋で実現すると中部地方や北陸地方からアクセスしやすくなりますね。 中田 それでは最後に本日の座談会についてご感想をお願いいたします。 水野 今日は有意義なお話しを聞かせて頂いて、すごい人達ばかりなので、私ももっと勉強しようと思いました 西山 教室や学校でかなりの成果 を上げていらっしゃる方がいらして、私も岐阜県で頑張らなければいけないと非常に参考になりました。 山根 今は趣味でやっているということで今日参加させてもらいましたが、すごいことをやっておられる方がいて刺激を受けました。今後も活動の幅を広げてやっていきたいと思います。 高桑 どうしても違う仕事をしていると、MIDIで制作することがおざなりになってしまいますが、今日はとても励みになりましたので、またやりたいです。後でメールアドレスを交換しましょう。 加藤 もう言いたいことは全て申し上げましたので、今日はありがとうございました。 近藤 活動している方々の生の声をお聞きして、また先生方が何をお考えなのかを細かく聞くことができ、もうちょっと自分のキャラクターを磨かないといけないと思いました。 大浜 座談会は今回で3回目で、全部で20数名の方が出席されましたらから、2級保持者の1割位 の方とお会いしたことになりますね。知らない所にいたのかと思ったら結構身近な感じがして、とても有意義でした。楽しかったです。 あと一つ、音楽の世界の中で自分が演奏して、またはレコードを出してといういわゆる音楽業界の世界と、同じく教えるということも音楽の中での携わり方、関わり方があると思いますので、MIDI4級で講座を開いて教えたり、学校で教えていくことも一つの音楽との関わり方だと思います。これは皆さんの工夫で広げていって頂けるとより嬉しいです。3級ガイドブックは128ページで2級ガイドブックは256ページになってますが、2級ガイドブックでして、あの中に収めるのも大変だった。核にするのをガイドブックにして、より分かりやすいサブ教材なり、アイデアを皆さんで考えて頂き、より発展させていってください。 前回の座談会でMIDI検定の認知度を上げるという話が出ましたが、学校の評価が卒業生の活躍で上がるように、MIDI検定の評価が上がっていくのは皆さんのこれからの活動にかかっていると思いますので、そういう方がいらっしゃるんだということを知らしめる役割を担って頂き、これからも頑張って下さい。 米谷 今日は中部から関西圏の方がこれだけ集まることができ、すごく頑張っておられるというのがとても印象的でした。MIDI検定はやはり東京の方が中心となりがちですけれども、大阪でも皆さんで集まって、横のつながりが持てるような機会を設けたいと思っております。一つはJSPAの支部会を月に一回開くことになりました。もしご興味がありましたら、皆さんMIDI関係の仕事や活動をされているわけですから、JSPAに入って頂いて、一緒にやっていければと思います。 中田 それではこれで終わりにしたいと思います。本日はありがとうございました。
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